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牙をむく人

9月14日(水)

とにかく首が回らねえ。

今日はこの仕事をやろう、と思っても、その前にいろいろな仕事が襲ってきて、なかなか本命の仕事にたどり着けない。

いい加減、イヤになってきた。クタクタである。

今日の午後、来客があった。傘寿に近い年齢の方だが、その方のお父様が、戦前に思想犯として10年以上の獄中暮らしをして、それでも「転向」せずに自らの人生を全うした、という壮絶な人生のお話を聞いた。

「非転向」というのは、どうも組織から疎まれるらしく、そのお父様はだれよりもその組織の考え方に忠実だったあまりに、結局その組織から除名されたという。それでも自らの信条をあらためなかった。

そんな話を2時間半ほどその方からお聞きしたのだが、息子にあたるその人も、お父様に負けず劣らず、信念の強い方だということが、話の端々からうかがえた。

しかし、「非転向」を貫く人は、むしろ珍しい。世の中、どうしてこんなに易々と転向する人が多いのだろう、と思うことがある。以前は反体制を標榜していたと思われる漫才師が、ここ最近、急に「転向」する発言をはじめた。芸能事務所が、そういう売り出し方に舵を切り始めたのかどうかはわからないが、いままでいろいろな人を見てきた僕からすると、本人の意志で「転向」した可能性も捨てきれない。

いままで、どちらかといえば立場が弱かった人が、権力や栄誉を得たとたん、突然攻撃的になる人もいる。もっともこれは、立場が弱かった頃からのルサンチマンによるものかも知れない。

僕はそういう人が苦手で、できればいっしょに仕事をしたくないというのが本音なのだが、翻って自分はどうだろう、そうはなっていないだろうかと、常におそれている。

「非転向」を貫くほど激しい信念があるわけではないが、どんな立場に置かれてもなるべくなら変わらないでいたいものだと、そういう人たちを見ていると、そう思う。

 

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