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小椋佳談議

9月27日(火)

旅の空。

今朝から、いよいよ作業開始である。今回は、技師と二人旅である。

朝7時20分にホテルのロビーに集合。そこからレンタカーを借りて用務先に移動する。なにしろ機材が多いのだ。

8時半に今日の一つめの用務先に到着する。由緒正しいところなので緊張したが、対応してくれた方が気さくな方で安堵した。10時前に終了。

そこからこんどは、同じ市内にある別の用務先に向かう。午前11時に到着し、お昼休みまでの1時間、機材をセッティングし、午後から作業を始めた。床に座ったり立ったりと、なにかと足腰を使う作業が多く、地味な作業ながら思いのほか体力を消耗する。それでも効率よく作業が進み、3時半過ぎに終了した。

外に出ると大粒の雨が降っている。急いでレンタカーに乗り込み、今晩の宿泊地に向かう。今晩の宿泊地は、カーナビによれば70キロほど離れたところで、うまくいけば1時間半くらいで到着する、とカーナビは計算していた。

しかし、大雨と渋滞で、思うようには進まない。しかも二人ともこの地域の土地勘がないので、乗らなくてもいい高速に乗ってしまったり、降りたほうがいいところで降りなかったりと、意外と時間がかかった。

運転は技師さんにしてもらった。技師さんはまだ若い方で、たぶん僕よりも20歳以上年下だろう。なにしろ実質初めていっしょに仕事をするので、詳しいことはよくわからない。

それでも運転しながら四方山話をしていると、彼がTBSラジオリスナーであることがわかった。というより、最初に僕が、TBSラジオのヘビーリスナーであることを告白したんだけれども。

どんな番組を聴いているのか聞いてみると、「アトロク」とか「ニチテン」だという。その話題でひとしきり盛り上がった。

続いて音楽の話になる。ふとしたきっかけで、「小椋佳」の話題になった。

「巨椋って、おぐらって読むんですね。「木偏に京」って、むくって読むんじゃなかったでしたっけ?」

「一般的にはそうですね。でも日本ではクラと読むこともあるんですよ」

「そうなんですか」

「小椋佳っていう歌手がいるでしょう?」

「オグラケイってだれですか?」

なんと!小椋佳を知らないらしい。車中の雑談では、音楽にけっこう詳しい人のように思ったのだが…。

「『シクラメンのかほり』って歌、知ってますか?」

「ええ、知ってます。布施明の」

「あの歌を作ったのが小椋佳です」

…といっても、どうやらピンときていない様子。

「じゃあ、『愛燦々』は?」

「それも知ってます。美空ひばりの」

「『愛燦々』を作ったのも、小椋佳です」

「そうですか…」

やはりあまりピンときていない。井上陽水の「白い一日」という歌を作詞した人だ、とも言ってみたが、ますますピンとこない様子。

僕は、小椋佳が銀行員をしながらシンガーソングライターを続けていたことや、定年後は大学に編入して哲学を学んだ、という小椋佳ストーリーを解説したのだが、どれほど伝わったかは、わからない。

小椋佳を知っている世代と知らない世代が、どのあたりで分かれるのか、これは興味深い問題である。

しかしこれは世代間の差に原因を求めるべきなのか、彼個人がたんに知らないだけなのか、やや疑問が残る。なぜなら彼は「三山ひろし」を知らなかったから。

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