ちょうどいい場所
ダースレイダー氏のYouTubeチャンネルで、マキタスポーツ氏と2時間以上にわたって対談しているのを、心地よく聴いた。
二人とも、「どんな場にいてもなじまない」という違和感を常に持っていると言っていたのが印象的だった。
マキタスポーツ氏は、世間的にはお笑い芸人だが、お笑いがひとつの方向に向かっていく、その時流には乗っかりたくないと思っている。バリバリのお笑いがやりたいわけでもなく、音楽も好きだし、「なんか、自分にとってちょうどいい場所はねえかなあ」と、つねに探し続けている。
ラッパーのダースレイダー氏も、ゴリゴリのラッパー業界が苦手であるという。もちろん尊敬するラッパーはたくさんいるのだが、その中にどっぷりと浸かることを好まない。ハードロックやメタルなども好きだが、だからといってそちらの方にどっぷり浸かりたいわけでもない。やはり「ちょうどいい場所」を探しているのである。
僕もまた、「どんな場にいてもなじまない」人間で、同業者が集まるようなゴリゴリの集団の中には、なるべくなら居たくない。あっちへふらふら、こっちへふらふらしながら、「ちょうどいい場所」をさがしたりしている。
しかし、世間とは非情なもので、そうしたことをなかなか許してくれない空気があるのも事実である。おまえのアイデンティティーはこれだ!と、やたらと役割を決めたがる。その役割にしたがって生きないと、怒られたりすることもある。とかくこの世は生きにくい。
もちろん、自分の役割が明確であることに安心する人もいる。これをやっていさえすれば、世間が認知してくれる、と。それはそれで、ひとつの生き方として尊重されるべきである。
「ちょうどいい場所」を探す旅は、これからも続く。
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