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無事に終わりました

9月3日(土)

朝、泊まっているホテルから会場に向かう。午後からお客さんを入れるイベントがあり、僕がそこで50分ほど基調講演することになっている。

他にも何人かが発表を行い、最後に全員が登壇して、パネルディスカッションを行う。

コロナ禍では、2020年以降、講演会はオンラインでしかしてこなかったが、こうして実際に聴衆を前にして話をするのは、ほんとうに久しぶりである。

とくに、僕が基調講演をして、ほかの人も喋って、最後に全員が登壇する、という形式のイベントは、2017年10月以来である。

無事じゃなく終わりました

この種のイベントは、いつも不安である。

それは、僕の体調がもつかという問題と、僕みたいな人間が基調講演などというエラそうなことをしてよいのかという根本的な疑問にいつも苛まれているからである。

いつもそれで、前日は自己嫌悪に陥り、寝付きが悪くなる。

その上、天気は不安定である。台風の影響なのか、前線の影響なのか、雨が降ったりやんだりしている。

さて今朝、窓から空を見上げると、雲は厚いが、どうやら雨は降っていないらしい。

〔これは天気がもちそうかな?〕

しかし、ホテルを出て、電車に乗って会場に向かう途中で、大雨が降り出した。ヒクほどの大雨である。

目的地の駅を降りたときには、大雨はさらに強まっていた。駅から会場までは、歩いて5,6分のところなのだが、その時間を歩くだけでもずぶ濡れである。

こんな大雨の日に、わざわざ会場に足を運ぶお客さんなんぞいるのだろうか?僕はますます不安になってきた。なにしろ、事前申込制ではないので、当日、どのくらいの人が来るのかが読めないのだ。

しかし幸いにして、午前中に控え室で打合せをしている間に、先ほどまでの大雨がやんだ。

イベントの始まる10分前に会場に入ると、僕が想像していたよりも、お客さんが入っている。あとで聞いたところでは、100名ほどのお客さんが聴きに来たそうだ。

さあ、いよいよイベントの開始である。

驚いたのは、僕を含めて、他の方々全員が、与えられた時間を時間を正確に守ったことである。通常は、話しているうちに、自分の持ち時間をオーバーしてしまうことがよくあるのだが、というか、僕はいつも持ち時間をオーバーしてしまう傾向にあるのだが、このイベントでは、登壇した全員が、持ち時間を正確に守って喋ったのだ。こんなpunctualなイベントは、僕自身も経験したことがなかった。

そしてイベントは、きっちりと予定の時間に終わった。イベント全体の中身も、いま流行の言葉で言えば、いい感じで「グルーヴ」していた。

準備段階から、いろいろと気を揉んでいたと思われるイベントの主催者は、終わった後に、

「久しぶりに楽しく仕事ができました」

と安堵の表情を浮かべていた。主催者に喜んでもらうのが、いちばんうれしい。

というわけで、今回は無事に終わりました。めでたしめでたし。

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