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KOC雑感

10月8日(土)

今日の午前中は、4歳の娘の運動会だった。近くの小学校の体育館を借りて行い、終わってから同じクラスのみんなが公園に遊びに行くのにもつきあい、午後はすっかり疲れてしまった。

夜、テレビをつけると、「キングオブコント」という番組をやっていた。途中から見たのだが、驚いたことに、出場しているコントグループの名前を、ひとつも知らない。唯一知っていたのは、「吉住」くらいである。いまの自分がいかにお笑い番組から遠ざかっているかを実感させられた。

出場しているグループよりも、むしろ審査員に注目してしまう。「この笑いは、この審査員が好きそうな笑いだな」とか、そんなふうに予想しながらつい見てしまう。審査員が予想通りの点数をつけたときには、「ほらやっぱりそうだ!」と、本来の楽しみ方とは別の楽しみ方をしてしまうのだ。審査員がどんなコメントを言うのか、実はあの番組は、出場者以上に、審査員が審査される番組なのである。

コント、といっても、演者によってまるでテイストが違う。設定や台本の緻密さで笑わせるパターンもあれば、エキセントリックなキャラクターを憑依させて笑いを取るパターンもある。今回の優勝者は、どうやら後者のパターンだったようだが、これはコントに限らず、漫才師が競うM-1なども最近はそんな傾向があるような印象を受ける。もっと言えば、「このコンビ(トリオ)が優勝した場合、今後のテレビ番組のひな壇芸人として映えるかどうか」ということもひとつの基準になっているのではないかと邪推したくなってしまう。ま、そんなことはないのだろうけれど。

僕が好きだったのは、「や団」と「最高の人間」だった。設定と台本で笑わせるタイプだと思うのだが、それに加えて、ちょっとしたホラー要素があるのがよい。コントは、いろいろな楽しみ方があるし、ひたすら可笑しいだけのコントも好きだけれど、ちょっと心が揺さぶられて、観終わったあとに「いいものを観た」と思わせるコントが、僕のいちばん好きなコントである。

さまざまな作風や芸風を、「コント」という名の下に一元化して評価するのがはたしてよいのかどうか、よくわからない。文学に芥川賞と直木賞があるように、「シティボーイズ賞」とか「ダウンタウン賞」みたいな、作風の違いを認めた上で評価をしたほうがさまざまな笑いのパターンが生き残ることにつながるのかもしれないとも思うが、それもなかなか難しいかもしれない。結局は、好みの問題なのだろう。

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