« 映画を何で観るか | トップページ | 朝から是枝監督 »

オーディオブック

10月18日(火)

今日もあいかわらず、クッソ忙しかった。終日、オンライン会議だったのだが、オンライン会議の最中に、交渉相手に手紙を書いたり、メールを書いたり、メールの返信を書いたりと、相変わらずのマルチタスクである。

そんなことはともかく。今日も何も書くことがない。

そういえば少し前に、旧知の編集者からメールが来た。

以前出した僕の本を、オーディオブック化しようという試みがあるので、もし同意いただけるようであれば、同意書に印鑑を押して返送してくれ、という内容である。

僕は驚いた。なぜなら、その本は、まったく売れなかった本だからである。謙遜ではなく、まったく話題にもならなかった本なのだ。

それをオーディオブック化する、というのはどういうことなのか?メールにはこうあった。

「オーディオブックは、目の不自由な方にも本を読む楽しさを味わっていただけるなど、多くのメリットがございます。この機会に、ぜひ先生のご著書もオーディオブック化させていただきたく、ご連絡を差し上げました。」

そりゃあわかる。目の不自由な方にも本を読む楽しさを味わってもらうことは大切である。しかし、ただでさえ需要のまったくなかった僕の本を、オーディオブック化するほどの価値があるのだろうか?

しかし、一方で期待がないわけではない。オーディオブックってことは、だれかが僕の本を音読するってことだよね。だれが担当してくれるんだろう?

僕のiPodには、江守徹が朗読する『罪と罰』と、佐藤慶が朗読する『日本国憲法』が入っているが、そういう俳優さんとかが朗読してくれるのか?夢が膨らむなあ。

もしご存命だったら、刑事コロンボの声を担当した小池朝雄さんに朗読してもらいたい、というのが第一の希望なのだが、それはもう叶わぬ夢である。

しかし冷静に考えれば、そういうベテラン俳優が朗読するとなると、ギャラが高くなる。もともと売れない本なのだから、赤字になることは確実である。

調べてみると、声優事務所に所属している若い声優さんあたりが、どうやらオーディオブックの朗読を担当しているようなのだけれど、僕の本は昭和の文体なので、若い声優さんが読むにはおよそ似つかわしくない。

だとすれば、いったいどんな人が読むのだろう?

…と、ここまで書いて、ふと気づいた。

編集者のメールには、「オーディオブック化しようという試みがある」と書いており、オーディオブック化する、とは書いていない。つまり、まだどうなるかは、わからないのだ。

どうなるかわからないけれども、とりあえず同意書だけは先にとっておいてしまえ、上からNGが出たらなかったことにすればいいや、と、そういうことではないだろうか。

そういえば、いついつまでに、オーディオブックにしますとも何とも言われていない。

ということは、これは期待はするなということなのだろう。

でも、万が一、俳優に読んでもらいたいとしたら…

松重豊さんにお願いしたい!

|

« 映画を何で観るか | トップページ | 朝から是枝監督 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

Macrosoft Edge の読み上げ機能で、「○○Online(Natural)」という読み手を選ぶと、より自然な読み方をする。日本語ではKeitaとNanamiがある。
https://blog.soracom.com/ja-jp/2021/05/17/read-aloud-by-microsoft-edge-for-proofreading/

これで当コメント欄の本文記事を読ませてみるとあら不思議、2倍速視聴が一般化したこのご時世に、標準のスピードで読ませると、ほとんど頭に入って来ない。

1段階遅くしゃべらせないと、しっくりこないのである。

いろいろ他の音声を聞き比べると、この標準のスピードはアナウンサーがニュース原稿を読む速さのようで、1段階落とすと朗読のスピードになる。

わが乙女旅ブログの記事は標準スピードでもまったく問題ないが、ここ吹きだまり記事は、たとえその内容が、仕事のボヤキとリュックが壊れた話であっても、朗読スピードで再生しないと何言ってんだか頭に入って来ない。

試みに、吹きだまり記事を韓国語に自動翻訳させて、InJoonやSunHiに読ませてみても、やはり標準より1段階遅くした方が分かりやすい。

もっとも、これはこちらの韓国語能力によるところもあるが。

さらに吹きだまり記事を英語に自動翻訳した上で読ませると、これは読み上げスピードを遅くしても、全く何を言っているのか分らなかった。

これは翻訳された英文が悪文のためで、もし鬼瓦さんの著書の英語版を出したい、といった依頼があれば、改めて最初から英語で原稿を書き直した方がよさそうである。

ともあれ、書き手によって、適当な読み上げスピードが異なるのは面白かった。よい子の読者の皆さんもお試しあれ。

投稿: 🐢📖📢 | 2022年10月20日 (木) 09時11分

(誤)Macrosoft Edge→(正)Microsoft Edge

上のコメント欄文章を読み上げさせると、わたくしめが書いた文章は、やはり標準スピードで十分聞き取れるし、さらに速くしても大丈夫であった。不思議。

投稿: 🐢📖📢 | 2022年10月20日 (木) 09時20分

なるほどたしかに標準スピードを1段階落とした方がしっくりくる。

音声で聴くと、僕の文章は悪文なんじゃないだろうか、という気がしてきた。

投稿: onigawaragonzou | 2022年10月23日 (日) 00時45分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 映画を何で観るか | トップページ | 朝から是枝監督 »