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出張あれこれ

11月29日(火)

昨晩遅く、出張から戻った。

少し前、仕事関係でつきあいのある人からのメールに、「その日は職場の用務で京都に出張なのです」とかなんとか返信したら、

「京都に出張ですか、いまだと秋が感じられていい季節ですね。僕も何週後かに、「同業者祭り」が京都を会場にして久しぶりに対面で行われることになり、いまから楽しみです。きっと(京都在住の)○○さんが美味しいお店を紹介してくれることでしょう」

と返信が来て、いささか複雑な気持ちになった。

1年に1度行われる「同業者祭り」というのは、言ってみれば同窓会みたいなもので、毎年会場が違う県になったりするので、参加するほうは楽しくて気楽である。つまらなかったら会場を出て観光してもよいし、夜には懇親会がある。このご時世で懇親会が無理な場合は、仲良したちで美味しいお店に行って、地元の美味しいものを食べながらああでもないこうでもないと楽しいおしゃべりをする。もちろん孤独のグルメもまたよい。

僕はもう長いこと「同業者祭り」には参加していないが、本業の仕事の出張が多くなり、それ以外にあえて「同業者祭り」のために出張することがめんどうになったのである。

今年、京都へは何度通ったかわからないが、平日に日帰りとか1泊とか、ほとんどとんぼ返りで、しかも用務先の建物の中に籠もって一日中作業をする、みたいな感じだから、満喫などできないし、食事も往復の新幹線の中で弁当を食べるとか、とても美味しい店に行くなどという余裕はない。しかしなぜか、京都に行く、というと、うらやましがられるのである。

実際、用務先まで行くのに路線バスを使ったりすると、あまりの混雑ぶりに閉口したりする。いかに混まない路線を使って移動するか、ということが、最大の課題になる。なぜなら、用務先での作業の体力を温存しなければならないからである。

用務先では、肉体的にも疲れるが、精神的にも気を遣って疲れる。とくにこちらからアポを取ってお会いする場合は、手土産を持っていくのは常識だが、それに加えて先方の規約にしたがった対応をとらなければならない。あるところでは、建物の入り口のところで身分証を提示して、中に入ってさらに受付担当のところで身分証を預け、それと引き換えにバッジをもらう。つまり身分証が人質となり、その作業部屋の中に軟禁されるのである。用務が終わると、バッジを返すのと引き換えに、身分証を返してもらう。身分証を人質のように預けるというのは、あまり気持ちのよいものではないが、郷に入っては郷に従え、である。とにかく先方に失礼のないように用務を行うことに最大限の注意を払うのである。

「同業者祭り」は、そんなことにはならない。大勢の人たちに、久しぶりの挨拶をして、仲のいい人の近くに座って、ちょっとした知的興奮を味わい、終わってからは仲のいい人たちといっしょに美味しい食事とともに談笑する。ま、僕はとくに仲のいい同業者がいないこともあり、同業者祭りに出たところでとくになんの感慨もないので、むしろ初めてお目にかかる人に気を遣いながら用務を行う方が、性に合っているのかも知れない。

せっかくだから、京都にいる古い友人と会ってみようかなという気もするが、こっちはたいていは平日に来ているし、この世代になると忙しくてそれどころではないというのがお互いさまだから、「まあなんとかやっているのだろう。こっちもこっちでなんとかやっている」と思うことにして、とんぼ返りする。ま、出張とは本来、そういうものなのだろう。

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