傾聴の旅
11月22日(火)
2日間の出張は、スケジュールをギッチギチに詰めていたわけではないのだけれど、倦怠感がひどく、しかも薬の副作用なのか、両足の裏側が炎症を起こし、歩くとかなり痛い。とくに砂利道を歩くと、ツボを刺激されるような痛さである。思いのほか体力と気力を奪われた。
今回まわったのは、2日間で3カ所だが、応対していただいた方は、いずれも初対面だったが、みなさんとてもいい方ばかりだった。というより、いま準備しているイベントのために協力のお願いの挨拶にうかがうと、いい人ばかりなのである。
ひとつだけ例をあげると、昨日は国宝のお寺を管理しているご住職にご挨拶にうかがった。仲介していただいた方からは、その住職はいい方なのだけれど多少クセのある方なので、丁寧に事を進めていった方がよいというアドバイスを受けた。実際にお会いすると、たしかにクセがあると言えなくもないが、こちらが誠実にこのたびの訪問の趣旨を説明すると、とてもよい対応をしていただき、1時間半ほど雑談することになった。
国宝といっても、規模としてはそれほど大きくないお寺で、そのご住職ひとりが管理されていると知った。なので、自分はこのお寺を預かってからは、泊まりがけの旅に出たことがない、どこに行くのも日帰りである、なぜなら、自分がいない間にお寺にもしものことがあったらたいへんだから。家族や警察や消防には、「今日は1日外出しますので、何かありましたらすぐに連絡下さい」と前もって伝えるのだという。つまりふだんは、よほどのことがない限り、お寺の庫裏にいらっしゃってお寺を守っている、というわけである。
そんな話、めったに聞けるものではない。住職と差し向かいでお話を聞くことで、初めて聞けることである。
僕はひょっとして、初対面の人とお話をすることが、苦にならないのかも知れない。というか、たぶんいろいろな人のお話を聞くことが好きなのだ。こうして、いろいろなところをめぐって、いろいろなお仕事をされている方にお話を聞くのが、性に合っているのかも知れない。
ただ、こうした裏話はなかなか文章にできないので、舞台裏を語るトークライブなどできたら面白いかな、とも思う。ま、需要がないからやらないけど。
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