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シャレオツなメディアキャラバン

12月21日(水)

体調最悪な中での、人間ドックの日である。

午前8時からお昼までかかった。ちょっと懸念される事案がいくつかあったが、「命に別状はない」。

この「命に別状はない」という言い方が、くせものだと、本日の文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ」に生出演されていた宮台真司さんが言っていた。「命に別状はない」という意味は「安心である」と同義ではないのだ。

それはともかく。

夕方は、3回目のメディアキャラバンである。

今日の会社は、ほんとうに敷居が高い。

あらかじめホームページを見ると、シャレオツすぎて、僕のイベントなんぞ取り上げてくれるはずはない。どうして広告代理店の方は、身の丈の合わない出版社とブッキングしてしまったのだろう。

山手線の駅の真向かいに大きなビルがあり、その中にその出版社があるという。築5年くらいのビルのようで、また新しい。

行ってみて驚いた。

なんともまあシャレオツである!!思わず気後れしてしまった。

ふつう、出版社なんてところは、本や雑誌が雑然と置かれていて、むさ苦しいことこの上ないのだが、ここは違う。広いラウンジみたいなところがあって、そこが打合せのスペースなのである。ああでもない、こうでもない、とアイデア出しをする打合せなんかもしているようだ。

「やっぱりさあ、雑誌の特集って、あるていど『長いものに巻かれる』ってことも必要なんだよ」

「そうですねえ」

…みたいな会話が聞こえて、恐ろしい所に来てしまったものだ、と怖くなってしまった。

これから僕がプレゼンすることは、どちらかといえば長いものに巻かれまいと企画したイベントなのである。

しばらくして、担当の人がお見えになった。

ご挨拶をして、1時間ほどプレゼンをする。ここもそうだし、どこの出版社もそうだったが、基本的にはみなさんいい人で、僕の下手くそなプレゼンを辛抱強く聞いてもらった。ま、それを取り上げてくれるかどうかは、もちろん別の話である。

「これ、うちで出してる雑誌です」

と、最新号を1冊いただいたのだが、これがなんとまあ、キング・オブ・シャレオツなのだ。

雑誌に原稿を書いていたりインタビューを受けていたりする人の肩書きが、「メディア・クリエイター」だとか「アーティスト」だとか、全員カタカナなのだ。

(おいおい、この雑誌のどこに、うちのイベントの宣伝をする余地があるんだよ!かえって、シャレオツなこの雑誌のイメージを損ねるぞ)

と、僕はひどく落ち込んで、帰りは逃げるようにそのビルを出て駅に向かった。

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