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パワポで動画編集

2月25日(土)

イベント会場で流す動画の素材が大量に送られてきた。正確に言えば、動画と静止画が混在していて、提供者からは「好きなように使ってください」と言われている。

送られてきた動画や静止画は、1点1点だけ見ると、なんのこっちゃわからないのだが、これを時系列に合わせて編集できるのは、僕しかいない。

しかし、動画編集って、どうやるのだろう?

「パワポで簡単にできますよ」と同僚に聞いた。その言葉だけを頼りに、パワポで動画編集をすることにした。

そういえばパワポに動画を貼り付けたものを何度も見たことがあるので、パワポのスライド上に動画を貼り付けることは簡単にできるのだろう。しかし今回は、イベント会場でエンドレスで流す動画である。つまり、

・スライドが自動的に切り替わる。

・動画が全画面表示される。

・スライドが自動的に切り替わると、動画が自動再生される。

・スライド全体が、エンドレスで繰り返し上映される。

・素材の動画は、なるべく短く切り取ってエッセンスだけを編集する。

といったことができないといけない。パワポを使いこなしている人にとっては朝飯前なのだろうが、これまで最低限の使い方しかしてこなかった僕にしては、初めて尽くしである。

いろいろと調べてみると、上記の条件は、すべて可能であることがわかり、さっそく作業を始めることにした。

とりあえず、候補になりそうな動画を片っ端からスライドに貼り付けていく。で、自動切り替えとか自動再生とか全画面再生とかといった設定にする。

とりあえず粗編集したものをそれをスライドショーで見てみると、なるほど、ふつうの映像を見ているのと違和感のない感じになることがわかった。だが再生時間があまりに長すぎる。

当初は5分くらいを想定していたが、これでは30分くらいの動画になってしまうぞ。

ここから、いよいよ編集作業である。まず、これはなくてもよいかな、という動画は、全カットする。これは必要だと思われる動画の中でも、長いもので3分くらいの動画があるのだが、1つの動画あたり、せいぜい20秒くらいにおさめたい。

スライド上で動画を短く切り取ることができることもわかり、1動画あたり20秒以内におさめるように編集をする。

ほんとうは映像に説明字幕をつけたいのだが、そこまでの技術はなく、3つくらいのテーマに分けて、動画の最初にそのタイトルをつけて、あとはひたすら動画を流し続ける。

そんなふうに、悪戦苦闘しながら、ようやく11分程度の動画にまとまった。

11分でもかなり長い。イベント会場内で流す動画は、あまり立ち止まって見てくれるようなことがないので、短ければ短い方がよいのである。しかし、1年近くかけて撮影した動画の断片たちは、いずれもなかなか捨てがたく、しかも、ふだんは見ることのできない世界なので、なおさらである。11分にまとめるのが精一杯だった。

それにしても、動画の編集というものは、とても楽しい。時間を忘れてしまう。映画の編集作業って、こんなに楽しいものなんだな。比ぶべくもない話だが、黒澤明監督が、その日に撮影した映像の素材を、その日のうちに粗編集をするという話を聞いたことがあるが、あれは、編集を早くしたくてたまらないからだったんだろうな。

もちろん、パワポなどよりも、動画編集用ソフトを使えば、もっと簡単に、そしてもっと細かく編集が可能なのだろうが、素人なので、いまからイベントに合わせて凝った編集をする時間がなく、これをMP4ファイルにエクスポートすれば、動画サイトにも上げることができるので、これで十分である。しかし僕にとっては、初めて作った、11分の、あまりにもマニアックなドキュメンタリー映画である。

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