重い秘密兵器
9月20日(水)
1泊2日の出張である。早朝、バスと電車と新幹線、さらには在来線を乗り継いで、本日の用務先に向かう。
先月だったか、ある事務所から、調査依頼の連絡が来た。むかしからお世話になっている事務所なのだが、おいそれと行ける近さではないので、どうしようかと考えあぐねていたところ、翌日の朝からその事務所がある隣の県の自治体の会議に参加することになり、事務所はそのルート上にある。そこで、前日の早朝に家を出て、その事務所の調査依頼に答えてから、会議が行われる隣県の自治体に前泊すれば、1度の出張で効率的に仕事をこなすことができる、と考えた。
…経緯の説明がわかりにくいね。別にわかってもらおうとは思っていないのだが。
そんなことよりわかってほしいのは、この種の調査依頼は、うまく依頼に答えられるか、はたまたゼロ回答になるか、実際に調査先に行ってみないとわからない、ということなのである。このことがいつもプレッシャーとしてのしかかる。
ぜっかく行っても、「結局何もわかりませんでした」では困る。いや、その可能性も高いのである。
そこで僕は、「秘密兵器」を準備してその調査依頼にのぞむことにした。しかし難点は、その秘密兵器の重量が、ひどく重い、ということである。出張に持って行くには躊躇するレベルの重さなのだ。
その重い秘密兵器を持って、朝のラッシュ時の電車に乗るのは、心が折れそうである。
(めんどくせえなあ。いっそ、持って行くのやめよっかなあ…)
と、家を出る直前まで思ったが、背に腹はかえられないと思い、重い秘密兵器を持っていくことにした。
でもなあ、と自問自答が続く。せっかく持っていっても、この秘密兵器が何の役にも立たないんじゃないだろうか。そもそも僕は、その秘密兵器を全然使いこなせていないのである。持っていった結果、使いこなせなくなり、結局何もわかりませんでした、ということになると目も当てられない。
(なんだよ、そんな重い秘密兵器まで持ってきたのにゼロ回答かよ)
と思われるかも知れない、ということまで想像するとひどく憂鬱になったのだが、それでも持っていかないわけにはいかない。
自宅から3時間以上かけて事務所に到着し、さっそく荷ほどきをして秘密兵器をセッティングした、というところでお昼休みになった。
お昼休みが終わり、午後からいよいよ本格的な調査の開始である。
秘密兵器の取り扱いは、僕にはなかなか難しかったが、事務所の若いスタッフが手際よく取り扱いを覚えてくれて、作業はスムーズに進んでいく。
手際のよい作業をしている横で、僕は一つでも多くの成果を出そうと、秘密兵器の出すデータを一つ一つ確認しながら、必死に頭をめぐらす。すると、いろいろなことがわかってきた。
これは予想以上の成果である。この短時間で、これほどの成果を上げられるのは俺しかいないな、と誇らしく思い、わかったことを依頼主に伝えると、依頼主もその成果に満足してもらえたようだった。
結果的に、重い秘密兵器を持ってきて大正解だったわけだ。僕はようやく、結果を出さなきゃ!というプレッシャーから解放され、夕方、在来線に1時間30分ほど揺られながら、次の用務先のある町に移動した。
…読んでもナンダカヨクワカラナイ文章だが、いいんだ別に。今回の調査がうまくいったということさえ伝われば。
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