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声優第二世代

9月5日(火)の文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ」のメインコーナー「大竹メインディッシュ」のゲストは、神谷明さんだった。久しぶりに映画版「シティーハンター」の最新作が公開されることになり、主人公の冴羽獠の声をあてるという。

生まれた年を聞いて驚いたが、1946年生まれの76歳だという。いまでもバリバリ現役で、昔と変わらず冴羽獠の声をあてているのだ。

…といっても、僕は、アニメ弱者なので、このあたりのアニメを全然見ていなかった。

聞くところによると、神谷明さんは当時、『週刊少年ジャンプ』に同時期に連載していた「キン肉マン」と「北斗の拳」と「シティーハンター」の3作品がアニメになったときの主人公の声をすべて担当していたんだってね。恥ずかしいことに僕は、「キン肉マン」も「北斗の拳」も観ていないのである。『週刊少年ジャンプ』派ではなく、『週刊少年サンデー』派だったからだろうか。いずれにしても、「ルパン三世パートⅡ」を最後に、僕は同世代の人たちが観ていたであろうアニメに完全に乗り遅れてしまったのだ。

しかしながら、神谷明さんの声に思い入れがあるのはなぜだろうと考えていたら、NHKの人形劇「プリンプリン物語」の影響があるのではないかという気がしてきた。僕はその前の『紅孔雀』から人形劇を観ていて、そこにもたぶん神谷明さんが声をあてていたから、人形劇の印象が強いのかもしれない。

で、ラジオを聴いてみると、声優の歴史について、こんなことが語られていた。

この国における声優の歴史というのは、まず(NHKの)人形劇に始まると。そのあと、洋画の吹き替えで声優の需要が増え、やがてアニメ全盛の時代になっていくという。

で、最初のころは、俳優だけでは食えない人たちが声優として活動した。熊倉一雄、若山玄蔵、野沢那智、近石真介、納谷悟朗、山田康雄、といった人たちがそうであろう。

そういう人たちが声優の先鞭をつけてくれたおかげで、自分も声優の道に進むことができたのだ、と神谷さんは言う。たしかに、僕はどちらかというと、人形劇の声や洋画の吹き替えのほうが、アニメの声優よりも馴染み深い。神谷さんは、声優第二世代なのだ。

余談だが、近石真介さんが長年続けていたTBSラジオの朝のワイド番組「こんちワ近石真介です」が惜しまれつつ終了した後、それを引き継いだのは神谷明さんだった。僕は子どもながらにその流れがとても自然だと思われたが、いま思うと、声優第一世代から第二世代への引き継ぎが込められていたのかもしれない。

「むかしの声優さんは、声を聴くとだれなのかすぐわかったが、最近の声優さんは、なかなか声の区別がつかない」という神谷さんの言葉にも納得である。自分が年をとったせいもあり、声優の絶対数も増えていることが原因なのだろうが、「ポアロ」といえば熊倉一雄、「コロンボ」といえば小池朝雄、「ルパン三世」といえば山田康雄、といったように、画面のキャラクターと声優(俳優)が分かちがたく結びついていた。…というか、実はいまも同じで、たんに僕がいまの声優事情を知らないだけかもしれない。

声優の概念を壊したのは、宮崎駿監督なのではないかと、いまふと思いついたが、確たる根拠はない。それにしても、声優の看板でずっとやってきた神谷明さんが現役で活躍されているのは、みんなにとってハッピーなことなのではないかと、ラジオを聴いて思ったのである。

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