続・バレたらパニック!
10月4日(水)
午前10時から30分だけ保育参観をすることになった。
といっても、同じ日に全員一斉に保護者が保育参観をするというわけではない。1週間くらいの期間のなかで、都合のよい日を保護者が選んで保育園に申し出る。保育園は、参加する保護者の数のバランスを見ながら、個々の保育参観の日程を決める、という段取りである。で、たまたま僕が空いている日がこの日だったので、日程が決まったのである。
前回は、バレないように扮装して行ったのだが、今回は、とくに何も言われていない。大手を振って保育参観ができるのかな?
約束の時間に保育園に行くと、僕の他に2人のママがいた。つまり3人による保育参観である。
担当の保育士さんがあらわれて、
「そのままだとバレてしまうので、変装してもらいます」
え?聞いてないよ!
保育士さんは事務室に戻り、保育園児が着るような、小さくてかわいい模様があるかっぽう着を持ってきた。
「上からこれを着てください」
着てくださいって、あーた、俺はこの体格だぜ。
2人のママはすんなりと着られたが、僕は、むりやりかっぽう着を着させられ、おまえに帽子もかぶらされた。
「これで大丈夫です」
大丈夫なのかよ!
いよいよ5歳児クラスに潜入である。
「絶対にバレないように、ベランダからご覧ください」
「ベランダ?」
「ええ、ふだんはガラス戸なので外の様子がまるわかりですけれど、今回の保護者参観のために、遮蔽板を用意しました」
ベランダに出てみると、ベランダの窓ガラスに雑な感じで段ボールが貼ってあり、そこにところどころ小窓を開けて、真っ青なセロファンシートを貼っている。
「この青いセロファンシートの小窓を覗いて、園児たちの様子をご覧ください」
覗いてみたら、当然ながら全体が真っ青である。
うーむ。これではよくわからないなあ。
ふと気がつくと、段ボールが雑な貼り方をしているので、ところどころ窓ガラスが露出している隙間がある。
「ここ、いいですよ」
真っ青なセロファンシートを貼った小窓よりも、段ボールの隙間の窓ガラスから部屋を覗いた方が、当然のことながらリアルである。
しかし一人、われわれの存在に気がついた園児がいた。ヒナノちゃんである!
ヒナノちゃんは、部屋を覗いている僕と何度も目が合い、半笑いしている。
バレたか!
しかししばらくはそのことをだれに言うでもなく、一人で楽しんでいるようである。
大丈夫大丈夫、ヒナノちゃんがお友だちに言ったらパニックになるだろうけれど、今のところ一人だけなのでバレてないバレてない。
…と、しばらくして、ヒナノちゃんは僕の娘のところに行き、
「パパが来てるよ」
と耳打ちしたようである。なんでわかったのだろう?こんなに変装しているのに!
マズい、バレる!
娘がチラチラと、ベランダの窓の方を見始めたので、そのたびに、サッと身を隠す。
僕が素早く身を隠したおかげで、なんとかパニックにならずに済んだ。
やれやれ、おかげで肌寒い日であるにもかかわらず、大汗をかいた。
30分の保育参観が終わり、借りた帽子とかっぽう着をお返しして、保育園を出た。
娘が帰ってきてから、種明かしをしたけどね。
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