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マスクとエスカレーター

10月9日(月)

先週末から、すこぶる体調が悪い。

喉の痛みから始まり、咳と鼻水が止まらないのだが、熱はない。しかしひどい倦怠感に襲われる。

原因は、と思い起こすと、どう考えても、1週間ほど前に参加した、保育園の保護者有志たちによるバーベキューである。

あのとき、マスクをつけていたのはうちの家族だけで、あとは、だれひとり、マスクを着用していなかったのである。

それでいて、狭いスペースの中で、肉を焼き、アルコールをしたたか飲んで、大声で語り合っていた。いくら屋外とはいっても、2年前なら、イヤ、去年ですら、あり得なかったことではないだろうか。

今年の5月に新型コロナウィルスが「2類」から「5類」に引き下げられたことで、マスクをしなくても咎められなくなったことが大きい。しかし実態としては、コロナの感染者数はかなり増えていて、「第9派」といってもいい状況だと聞く。しかし具体的なデータが示されないので、よくわからない。

もうこの世の中では、「新型コロナウィルス」は「ないもの」となっているのだな、いま流行の言葉で言えば、新型コロナウイルスが感染しない世界線をわれわれは生きているのだ。

そういえば土曜日の会合も、参加者は僕以外一人もマスクをしていなかった。参加者、といっても7名くらいなのだが、徹頭徹尾、マスクをしていないことに違和感を抱いていない人たちをみると、僕はまるで異世界に迷い込んでしまった心持ちになる。

今日の午後は必要があって都内に出たのだが、電車に乗っている人を見ると、どうやらマスクをしていない人の割合が、している人の割合を上回ってきた印象がある。

もうひとつ、都内に出たついでに確かめたかったのは、エスカレーターである。

そもそも、エスカレーターの右側を空ける、という決まりは、いつから決まったものなのか?武田砂鉄さんは最近、意識してエスカレーターの右側に立つという社会運動をしているというので、僕も真似をしてみることにした。

冷静に考えると、エスカレーターの右側(大阪では左側)は空ける必要はない。1列に並ぶよりも2列に並んで乗った方が、はるかに効率がよいし、人がさばける。ところが実態はどうだ。東京の地下鉄なんかみてると、みんながかたくなに左列だけに並ぶので渋滞が起こり、その代わり右列にはだれも並んでいないため、かえって昇るのに時間がかかるという矛盾を生んでいる。

右側は急いでいる人のために空けるというルールは、もはや通用しない。エスカレーターを歩いて昇っては危険なのだ。それに、右側の手すりしか持つことができないという人もいるのだ。万人が左列に並ぶというのは、明らかにおかしい。

少し前に、東北地方の中核都市の地下鉄に乗ったときに、エスカレーターに乗るときは2列に乗って立ち止まってください、という内容のポスターが駅にやたらと貼られていた。で、その地下鉄の駅では、乗客がエスカレーターの右側を空けることなく、2列に並んでいる光景を幾度か目の当たりにした。地方都市ではすでに、エスカレーター2列運動が始まっているのかもしれない。

それにひきかえ都内ではどうだ。あいかわらずエスカレーターの左側は長蛇の列。右側に時折、乗り換えの電車に間に合わせるために全力疾走で駆け上っていく人がいる。しかも今日は雨だったので、その人はこうもり傘を小脇に抱え、その腕を前後に振りながら走っているのだから、ほとんど凶器である。

急いでいる人の舌打ちを背に受けながら、右側に並ぼう。

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