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メールの暴力・その2

11月30日(木)

いつぞやも、「メールの暴力」というタイトルで記事を書いた。

出勤するなり、職員さん2人が「ちょっとご相談してもよろしいでしょうか」と仕事部屋をたずねてきた。こういう場合は、たいていは不吉な相談である。

その予感は的中した。ある人が、職員さん2人に向けてクレームのようなメールを送りつけてきたのである。文面を見て、よくこんなことが書けるなあと驚いた。

よくよく話を聞いてみると、非は明らかに先方にある。こちらがよかれと思ってしたことに対して、なぜか上から目線でキレているのである。事務手続きを誠実に行っている職員に対して、何も事情のわかっていないヤカラが因縁をふっかけてきたようなものである。

一人は恐怖におびえ、一人は怒りに震えた。そのやり場のない恐怖や怒りをどこにぶつけたらいいのか、とにかく話だけでも聞いてほしいと、経緯を聞いた。

「こんなメールを受け取ったら、メンタルがやられてしまうねえ」

この問題は僕が引き取ることにし、僕の責任で事態を収拾することにした。そもそも、立場の弱い職員にクレームをつけるというのは、あってはならないことなのだ。現段階では、事態が収拾されたかどうかはまだわからないが、もう二度とこういうヤツとは一緒に仕事をしないぞと僕は誓ったのである。

以前も、別の職員がクレームのメールを受け取ったことがあった。その職員は気丈な性格だったので、一人で事態の収拾をはかったようだった。そして最後にそのメールのやりとりの一部始終を僕に転送してくれた。「こんなメールが来ましたので、こういう対応をしました」と。

僕はその職員にうまい対応だったと労をねぎらい、こういう人がいるとは困ったものだねと返信をした。その気丈な職員さんも、さすがに一人ではこの問題を抱えきれず、だれかと共有をしたかったのだろう。それでメールの一部始終を僕に教えてくれたのだ。そんなことが以前にあって以降は、職員のメンタルを守ることが何より大事なのではないかと思うようになった。

それにしても、人はなぜ弱い人に向けてクレームを言いがちなのだろう。

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