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橋幸夫のありがたみ

ちょっと前に、ある田舎町のカフェに入ったら、みんなにありがたがられる存在のおじさんが久しぶりにその店にやってきて、そのたたずまいがなんとなく橋幸夫を連想させた、といった内容の記事を書いた

そこでハタと思い出したのだが、橋幸夫が、橋幸夫役でドラマに出ていたことが、2回ほどあるぞ!

1つめは、三谷幸喜脚本のドラマ「王様のレストラン」。

没落しかけたフランス料理店のシェフ(山口智子)が、橋幸夫のファンという設定だった。いつも橋幸夫の歌を聴いている。そのフランス料理店は、奇跡のような出来事の連続で、有名なお店になっていくのだが、たしかその最終回で、本物の橋幸夫が、橋幸夫役でそのフランス料理店にやって来て、それを見たシェフの山口智子が感激する、という場面があった。

2つめは、宮藤官九郎脚本の朝の連続テレビ小説「あまちゃん」である。

主人公・天野アキ(能年玲奈、現のん)の祖母・天野夏(宮本信子)が、若いころに橋幸夫と一緒に歌を歌ったことがあって、その思い出を抱えてずっと生きてきた。東京に旅行する機会をとらえて、橋幸夫に会いたいと願う夏。そしてその夢が叶い、橋幸夫と再会する。このときも、橋幸夫が橋幸夫役で出ていた。

三谷幸喜と宮藤官九郎が共通して橋幸夫に注目し、しかも本人役で登場させているというのが面白い。

そう、橋幸夫は「ありがたい」存在なのだ。そしてそのありがたみは、本人役で登場してもらってこそ意味がある。なぜなら、橋幸夫自身に、「ありがたい雰囲気」がただよっているからである。これはそうそうにない才能である。

最近、引退宣言をしてしまい、とても残念である。あの「ありがたみ」を醸し出すことができるのは、橋幸夫をおいてほかになく、余人を以て代えがたいのだ。

 

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