副作用が牙をむく
12月6日(水)
3週間前から薬を新しく変えたが、先週の後半あたりから副作用の症状が頭角を現し、今週に入って、いよいよたえられないほどの苦痛に悩まされた。
具体的には、手のひらと足の裏の皮膚にひどい炎症を起こし、歩いたり、ものを持ったりするたびに激痛が走るのである。それと同時に、体全体にも痛みが走る。
こうなると人間はどうなるかというと、すべてにおいて気力が削がれるのである。月曜日には軽微な作業が予定されていたが、その軽微な作業すらもできそうにないので休んだ。前日の火曜日は、午前と午後にオンラインの会議があったが、いつもよりも集中力は途切れがちだった。
このままこの薬を飲み続ければ、ずっとこの副作用が続き、日常生活ができなくなってしまう。今日は病院の定期検診の日だったので、ほんとうは通うのも億劫だったが、車で1時間半ほどかかる総合病院まで行って、自らの副作用のひどさを訴えた。
僕は副作用の苦しさを伝え、今週いっぱいは薬の服用を休むことを許してもらい、薬の量も1回20㎎に減らしてもらうことにした。
もともとこの薬は1回の服用量が60㎎が標準で、それでも副作用がキツいだろうからと1回40㎎に減らして処方してもらっていた。それでも死ぬほど副作用がキツかったということは、標準の60㎎だったらどうなっていたことだろう。日常生活がまったく営めずひたすら寝たきりになったかもしれない。仕事をしながら病気をやり過ごすためには、薬に対する臨機応変な対応が必要である。
もう一つ気になったことがあった。血液検査の結果を見て主治医が言った。
「最近、筋トレとかされました?」
「いえ、してませんけど」
「じゃあ、何か重いものを持ったりしましたか?」
「少し心当たりはあります」職場で本が入った段ボールを持って移動させたのが先月末だった。
「そうですか。実は筋肉の炎症の値が異常に高いのです」
血液検査の結果を見ると、たしかに、上限値の10倍以上の数値が出ていた。
「重いものを持ったということであれば、それが数値となってあらわれているのでしょうね」
「ちょっと待ってください。たしかに重いものは持ち上げましたが、まさかそれほどの数値になるとは…。もし仮にそれが原因でない場合は、どういうことが考えられるのですか?」
「薬の副作用です」
またここでも副作用か…。そういえば、体全体が痛いと感じていたのは、筋肉が炎症を起こしていたからなのだろうと、勝手に推測した。
あとで薬剤師さんに聞くと、いま服用している薬では、そのような副作用はあまり確認できないが、その前に使っていた点滴薬の場合は、そのようなケースがあるので、ひょっとしたら前に使っていた点滴薬の副作用が今ごろあらわれたのかもしれない、ということだった。まさに副作用の亡霊である。副作用って、どこにどう出るかがわからないので、言ってみれば運次第なのだ。
それにしても、血液検査ってすごい。自分は健康だと思っても、血液検査は定期的にしておく必要があるぞ。次の検査は3週間後である。その間に筋肉の炎症の数値が下がっていれば、薬の副作用ではないということになるが、はたしてどうなることやら。
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