おっさんずラブ
「おっさんずラブ リターンズ」を観たけれども、こんなに面白いドラマとは思わなかった。
いちおう「おっさん同士の恋愛ドラマ」というふれこみになっている。まあそういうことなのかもしれないが、恋愛とまではいかなくとも、かなり薄めた形ではあるがおっさん同士であのような場面に出くわすことがしばしばあるのではないかと思う。だから観ていて違和感を覚えないのだ。
Facebookで、ある「おっさん」と友だちになっている(ここでは「おっさん」という名称で統一する)。そのおっさんとは、数年前にある地方都市で仕事をした時に、アテンドしていただいた方である。車で少しばかり町を案内していただいたり、駅までの送り迎えなどをしていただき、その道中でさまざまなお話をしたのだった。その一度しか、お会いしていない。
その「おっさん」のFacebookで、その地方都市でイベントがおこなわれるという案内があり、僕の仕事とも関係するイベントだったので、何の気なしに「○○日にうかがいます」とコメントした。ちなみにその「おっさん」はそのイベントに直接関係していないのだが、さっそくダイレクトメールが来て、「○○日の自分の予定を確認しました。午前中は用事があり、午後も別の対応があり、十分なお相手ができませんが、いらっしゃる時間など当日のご予定を教えて下さい。一目お会いしたく存じます」とあった。何の気なしに書いたコメントだったが、わざわざ時間を作って会いたいと言ってくださるのはじつに恐縮する。あんまりご迷惑もかけられないと思い、「とくにこの日はほかに約束や予定はありませんので、お時間は如何様にも対応できます」と返信すると、「それでは会場に○時×分に待ち合わせてお食事ご一緒しましょう。粗餐ですがご用意します」と返信をいただき、なんと、お昼ご飯までごちそうしてくださるというではないか。僕はすっかり恐縮してしまったが、「承知いたしました。どうもありがとうございます。では○時×分に会場にいるようにします。よろしくお願い申し上げます」と返信すると、「ありがとうございます(ニッコリの顔文字)。楽しみです」と書いてくださった。
もちろん僕とそのおっさんとの間には恋愛感情などないし、もとより一度しかお目にかかったことがない。それでも、わざわざ時間を作って食事までごちそうしていただくことになり、双方がその再会を楽しみにしているというのは、かなり薄めた形での「おっさんずラブ」なのである。
このおっさんに限らず、ほかの場所にも、再会するとなるとうきうきしてしまうようなおっさんが何人もいるのではないかという気がしてきた。「おっさんずラブ」はデフォルメされたドラマだが、なんとなく思いあたるフシがあるように感じるのは、そういうことなのかもしれない。
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