泣きの演技
ドラマ「おっさんずラブ」(全9回)もいよいよ終盤である。
第8回の最後は感動的な場面だった。主人公の3人がそれぞれ泣く場面である。
3人いずれも、もらい泣きするレベルの迫真の演技で、感動したのだが、ちょっと気になることがあった。
田中圭さんと林遣都さんは、いずれも目から涙をこぼし、鼻水まで垂らして泣いている。
一方で、吉田剛太郎さんも声を上げて号泣する。感情が爆発する迫真の演技なのだが、涙が出ていない。といって、不自然な泣き方というわけではなく、観ている者の感情を揺さぶる泣き方なのである。
些細といえば些細な違いなのだが、この泣きの演技の違いはどういうことなのだろう?
思い浮かんだのは、演劇的な泣き方か、映像的な泣き方家の違いではないか、という仮説である。
吉田剛太郎さんは演劇の舞台出身の俳優で、ほかの2人はおもにテレビや映画などで活躍している。
吉田剛太郎さんは「舞台映え」する泣き方をし、一方ほかの二人は「映像映え」する泣き方をしたのではないだろうか。
「おっさんずラブ」じたい、舞台演劇のようなテイストのドラマなので、どちらの泣き方もまったく違和感がない。
ほんとうに些細なことで、だからどうなの?と言われれば返す言葉もない。
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コメント
舞台の場合、泣くシーンは役として泣き、自分として泣かない方がいいという話をどこかで見たことがあります。
役に入り込みすぎると、鼻水も止まらなくなり、映像作品のようにカットのない舞台では、袖に捌けて次に急に明るいシーンに出る時等に支障が出るとか。
確かにそうかもなと思う反面、自分に役が憑依したかのような演技をする役者が好きだったりするのですが…
投稿: 江戸川 | 2024年2月28日 (水) 18時44分