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卒園メッセージ

3月23日(土)

毎日なかなか忙しい。今日の午前中は実家のお墓参りをし、午後は都内の私立大学でみっちりと打合せを行った。明日は北関東の都市で会合である。自業自得と言われればそれまでなのだが。

一昨日の保育園の卒園式のときに、「思い出」というタイトルの卒園文集がひとりひとりに渡された。卒園文集、といっても、当然、園児が文章を書くのではなく、保護者が文章を書くのである。ひとりあたり見開き2ページを使い、左ページには子どもが書いた「自画像」と簡単なアンケートの回答が載り、右ページには、「小さかった頃は…」というテーマと、「そつえんをむかえるあなたへ」というテーマで、保護者がサインペンを使って手書きの文章を書くことになっていた。事前にそれを提出し、保育園の方で簡易製本に仕立てて、みんなに配ったのである。

保護者から子どもへのメッセージなんて、みんなどうせ月並みなことしか書かないだろうし、どうせだれも読まないだろうからと、いつもの私の悪いクセで、通り一遍ではないメッセージを書こうと考えた。せっかくなので、ごく一部だけ改変して全文を書き残しておく。

「そつえんおめでとう!!

○○さん(娘の名前、以下同)がうまれたばかりのころ、パパはあるゆうめいなえいがかんとくとおしごとをしました。そのかんとくはしきしにこんなことをかいてくれました。

「○○さんへ

映画(えいが)の学校(がっこう)の良(よ)い生徒(せいと)で、賢(かしこ)く優(やさ)しく育(そだ)ちましょう」

そのことばどおり、○○さんはえいががすきなこどもにそだってくれました。パパとママはとてもうれしいです。パパやママとえいがかんにいってえいがをたくさんみたよね。がくげいかいでちゃんとうたったりおしばいができたりしたのは、えいがをたくさんみたからだと、パパはおもいます。

がっこうはひとつだけではありません。えいがかんでえいがをみることも、がっこうにかようこととおなじくらいたいせつなことです。これからも、パパやママといっしょにえいがのがっこうにかよって、かしこくやさしくそだちましょうね」

ほかの保護者は、子どもがこれから小学校に通うことが楽しみだというニュアンスのことを書いているが、僕はちょっとへそを曲げて、「学校はひとつではない。映画館も『映画の学校』だ」とちょっとナナメに書いてみたのである。

「あるゆうめいなえいがかんとく」というのは、このブログのむかしからの読者には、大林宣彦監督だということがすぐにわかるだろう。そして「映画の学校」という言葉は、大林監督が尊敬してやまなかった映画評論家の淀川長治さんの言葉だということも、このブログのむかしからの読者だったら知っているはずである。

しかし一般には、当然わからない。

どうせだれも読まないだろうと思っていたら、そのあとの夕方の卒園パーティーの時に、あるママ友が妻に聞いたそうだ。

「○○ちゃんのパパは映画関係の仕事をされているのですか?」

と。

その時点で卒園文集をまだ読んでいなかった妻はビックリして、何のことかわからず、答えに詰まったという。

それもそのはずだ。僕はこの文章を妻にも見せずに保育園に提出したからである。

人に誤解を与える文章を書くというのは、ほんとうはいけないことなのだが、ときに痛快なこともある。

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