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電話は帰りがけに鳴る

3月19日(火)

13時から17時半まで、まったく休みなく2つの会議が連続した。

1回目の会議が終わった15時55分、仕事部屋にいったん戻って16時からの打合せに備えていると、携帯電話が鳴った。以前の職場で同僚だったKさんからである。

そういえば、Kさんからはお昼にも着信履歴があり、こちらから何度か掛け直してみたのだが電話にお出にならなかった。たぶんその件だろう。

「もしもし」

「もしもし」

「Kです。いま大丈夫ですか?」

「…はぁ」

「すみません、昼間何度もお電話いただいて」

「いえいえ」

「実は…」

とKさんが本題に入ろうとしたときに、仕事部屋に同僚が訪ねてきた。短く用事を済ませて再びKさんとの電話に出る、

「すみません。いま同僚が来たもので…」

「いえ…お忙しそうですね、実は…」

と本題に入ろうとしたところ、今度は仕事部屋の電話機がけたたましく鳴り出した。

「あ、電話が来ちゃった…。ちょっとお待ちください」

「いや、…またかけ直します」

「そうですか」

Kさんとの電話を切り、仕事部屋の電話に出ると、「16時から打合せを始めますので来てください」という要件だった。

急いで打合せ場所に向かい、1時間半ほど打合せを行った。

もうヘトヘトである。

仕事部屋に帰って、カラカラになった喉を潤すためにお茶を飲もうとすると、また携帯電話が鳴った。Kさんからである。

「もしもし」

「もしもし」

「先ほどはすみません」

「いえ、こちらこそすみません」

「忙しそうでしたね。あれ、本当なんですね。面倒なメールは夕方に来るっていうのは…」

Kさんはブログの読者でもあった。

僕は、〈あなたの電話もそうですよ〉と喉元まで出かかったが、ぐっとこらえた。

「あと、あれも本当なんですね。フェスに参加したというのは…」

「本当ですよ。本当にあったことしか書いていませんから」

「別に疑ってるわけじゃありません」

「ところで本題は…」

「あ、そうでした」

そこから、断線に次ぐ脱線をしながら、1時間ほど電話が続いた。

「おめえの怖えーもんは何だ?」

「あっしはね、夕方が怖い」

という「夕方怖い」という新作落語ができそうだ。

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