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集中砲火

6月9日(日)

午後は出版社のオンライン会議だった。日曜日はやめてくれと言ったのだが、「ほかの方々の都合が合うのがこの日しかありませんので」と言われ、しぶしぶ承知した。

僕は仕事の関係上、「職業的文章」を書くことが多いのだが、ひとくちに「職業的文章」といってもさまざまなものがある。今回のオンライン会議の俎上に上がっている「職業的文章」は、かなり神経を使って書き、しかもそれを会議参加メンバーに読んでもらい、ダメ出しをしてもらうという性格のものである。

以前に公表した文章を、第三者が読み、「ここはもっとこうした方がいいんじゃないか」と忌憚なくご意見をうかがう、というのが会議の流れなのだが、たとえは悪いが「公開処刑」みたいなものである。

公開処刑台に上がるのは僕ともう1人。もう1人は早々と終わり、次に僕が断頭台に立つことになった。結果的に会議の時間のほとんどは、僕が書いた「職業的文章」のダメ出しに費やされた。

自分が過去に書いた「職業的文章」を読み返すと、あまりに文章がクドくてイヤになる。案の定、読んでいただいた人たちから集中砲火を浴びた。言われた意見は、いちいちごもっともなことばかりで、自分の文章がいかにダメであるかを思い知らされた。

編集部からは「小規模な手直しでよい」と言われたのだが、実際に複数の方に読んでもらうと、そういうわけにいかない。全面的に書き直す必要があるところも出てきた。

最初に書いた文章は、あまりにも肩に力が入りすぎて、あれもこれも書かなければならないという強迫観念にとらわれて、てんこ盛りの内容になってしまったのだが、「こんなに書かれても読む気が起こらない」と言われ、そりゃそうだよな、と自分でも思わずにいられなかった。

かなり無茶な提案も多く、本当に書けるのか?と思わなくもないのだが、それでもそれに応えるのが仕事なので仕方がない。

7月末までに書き直しができるだろうか。

 

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