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前近代的か?

6月5日(水)

都内で会議があった。いちおうハイブリッドの会議ということだったが、都内に出る機会は、そうめったにあるものではなかったので、めずらしく現地参加することにした。

会議の議長は冒頭に、「久しぶりに対面で行うのだから、対面参加してほしいのに、思った以上に少ない。オンライン参加しているところは補助金を減額することにしようか、そうしたら対面参加が増えるだろう」

と、まことに恐ろしいことを言っていたが、対面してまで会議をする価値のある議題なのかについて、あらためて問い直してほしいところである。

会議は無駄に長かった。途中、画面の向こうから大事な報告をする人の音声が、途切れ途切れになってしまい、ひどく聞きづらい感じになった。どうやら先方のWi-Fiが弱いようである。大事な報告なのでそのまま放っておくわけにはいかず、議事はいったん中断した。

「どうしよう…」

すると会議に現地参加していたある人が、

「スマホを使ってふつうに電話で喋ってもらい、その音声をマイクで拾いましょう」

と提案した。即座にその提案が採用された。

報告者に電話をして電話に出てもらったところを、マイクをスマホに近づけて音声を拾う。すると、先方の声がマイクを通じて会場に響きわたった。

一方、先方にこっちの音声が聞こえるように、マイクを近づけた状態のスマホは、司会の議長席の近くに置かれた。

これで、先方の音声もはっきりと聞くことができるし、こっちの音声も先方に届き、さらにマイクを通じてそのほかのオンライン参加者にも音声が届くことになった。

先方の第一声、

「前近代的な方法ですみません。アナログな方法ですみません」

と謝罪したのだが、おいおい、そもそも前近代にこんな方法はできなかったぞ、それにスマホとオンラインアプリを使っているのだからアナログな方法ってことでいいのか?と、つい屁理屈を言いたくなってしまった。

オンラインアプリのマイク機能を使えず、「それ以前の方法」によって音声を拾うこと自体を言っているのだと思うが、つくづく感じるのは、少し前にふつうにやっていた方法が、「前近代的」「アナログ的」という名のもとに片づけられてしまうことへの懸念である。

最近、パソコンが普及する前のワードプロセッサーの話をしたのだが、若い人たちはワードプロセッサーの存在を知らない。いまの人たちにとっては「前時代の遺物」なのだろうが、しかしワードプロセッサーじたいが登場したときには、なんと便利なものが出てきたのだろうと驚いたはずである。過去の進歩を「ないもの」としてよいのだろうか。

「マイナ保険証」に関する国会の答弁を見るたびに、そんなことを思う。

 

 

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