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文章を舐めるな

7月9日(火)

毎週火曜日はストレスフルな会議が続く。そればかりか解決する見通しのない問題について、ここ2カ月近く頭を悩ましている。

長年、いろいろな文章を読んだり書いたりしていると、他人を文章を読んだだけで、その人がどのような人間性であるかがわかる。…いや、わかるつもりになっているだけかもしれないが。

「自分がメンタルが強いのは相手の問題がどうなっても私は知りませんよっていう風に言い切れるからだ」といったことを選挙前に出した自著に書いている選挙候補者がいた。あるラジオパーソナリティーはその一文に注目し、「政治家が相手の問題がどうなっても私は知りませんよという聞く耳を持たない態度をとれば、なかなかそこに意見を届けることが難しくなってしまうのではないでしょうか」と本人に質問をしたところ、どうやらその質問の意味が理解できなかったらしく、逆質問をくり返したり、挙げ句の果てには論点ずらしをしたりして、わずか4分弱で化けの皮がはがれるというか、馬脚をあらわすというか、その候補者の底の浅さが露呈されたのである。これはたんに本人が勝手に自滅しただけなので、いわゆる「論破した」ということではない。

このやりとりはSNS上でバズったのだが、僕はこの候補者の書いた一文について、重要な問題は別にあると感じていた。

本当にメンタルの強い人は、さまざまな「相手の問題」について真剣に向き合って粘り強く対応することができる人である。「相手の問題がどうなっても私は知りません」という態度は、どう考えても「メンタルが強い」ことを意味しない。たんに「相手の問題」から逃げているだけじゃないか。そういうのを「弱腰」という。口惜しかったら俺の仕事を代わってみろ!と言いたい。僕はその一文の内容もさることながら、こういう破綻した文章を書くことが許せない。文章を舐めんなよ!

 

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