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どうする原稿依頼

7月16日(火)

火曜日恒例の分刻みのスケジュールをかいくぐって、職場の暑気払いに参加したが、自分は大勢で立食パーティーに参加するというのが苦手だということを再確認するだけで終わった。ひたすらボーッとウーロン茶を飲んでいた。

「いまは立食パーティーには全然行かなくなりましたけど、素面で行くとあんなにくだらないものはありません。冷めたローストビーフだとか生ハムだとかみたいなどうやって食べてもマズいものを皿に取って、知っている人もいるけど別に親しいわけでもなくて、「どうですか」「太りましたね」「余計なお世話だ」みたいな話をするだけのことでしょ?そうやって一、二時間つぶして、ビンゴで当たるとか当たらないとかちょっとだけ騒いで帰ってくる。もうパーティーとか大っ嫌いになっちゃいましたね」(小田嶋隆『上を向いてアルコール』ミシマ社、2018年)

という小田嶋さんの言葉を思い出した。

家に帰ると、僕が会員になっている「手書きでガリ版刷りのミニコミ誌」の最新号が届いていた。このミニコミ誌には、高校の恩師がコラムの連載を持っていて、その内容が僕にとってあまりにも衝撃的なので、…正確にいうと高校時代には知らなかった恩師のさまざまな事情を知ったので、その感想をそのミニコミ誌の編集長にメールしたところ、

「この感想メール、次号に掲載してもいいですか?」

という返信が来た。僕が「いいですよ」と言ったら、最新号の「読者発」という欄に、大勢の読者の感想に交じって僕の感想も掲載してもらった。自分の短い文章が手書きのガリ版刷りで読めるというのはかなり嬉しい。封筒には500円のクオカードが同封されていて、これは原稿料か?でもあんな短い感想を書いただけでクオカードをいただくのは申し訳ないと思い、よっぽどカンパの意味で編集長にお返ししようと思ったが、かえって気を使うだろうと思い、ありがたくいただくことにした。

ミニコミ誌の封筒にはもう一つ、手紙が添えられていた。そこには、「ふと思ったのですが、鬼瓦さんの専門分野っておもしろい!みたいな原稿を書いていただけないかなー、私のようなまったく関心のない人間がふっと心を動かされるような、そんな世界がきっとあるのではないかと思いました」と書いてあり、これは原稿依頼なのか?と判断に迷った。

もともと僕の専門分野は、その分野が好きな人でないとなかなか理解してもらえないだろうし、まったく関心のないという人にその面白さを伝えるのはかなり難しい。もしお手紙の内容を原稿依頼だと勝手に解釈して調子に乗って原稿を書いて送ったら、やっぱり全然わかりませんでした、ということになりかねないのではないだろうか。「またメールでご連絡したいと思います」と書いてあったので、そのタイミングでもし依頼が来たら考えることにしようか。

一方で自分の書いたちょっと長めの文章を、味わい深い手書きのガリ版刷りで読んでみたい気もする。どうする原稿依頼!?

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