生前葬・2回目
10月7日(月)
薬を2倍にしたせいか、午後になると倦怠感がひどくなる。
午後はうちの職場で開催する大規模イベントのお披露目会だった。僕はこのイベントメンバーの末席に連なってにすぎない存在だったが、末席であろうと、メンバーである以上はこのお披露目会に出席しなければならない。
僕がこのイベントの準備にかかわったのはほんの少しだけだが、それでもいささか感慨深いのが、ひょっとしてこのイベントが僕の2回目の生前葬なのかもしれないと思ったからである。
1回目の生前葬は、昨年の春に僕が責任者となって行ったイベントのときだった。照れくさい言い方だが、全身全霊を捧げてこのイベントの準備に臨み、これならば披露にたえうるイベントになるぞという自信をを持った段階で、いままでお世話になった人や、古い友人や、教え子、遠くに住む友人など、自分がこのイベントを見に来てほしいと思う人たちに手当たり次第に声をかけた。
するとそのほとんどの人たちがイベントを見に来てくれた。これまでお世話になった人たちがみんな駆けつけてくれるって、これはまさに生前葬ではないか。
ではこのたびのイベントは、僕がそれほどかかわっていないにもかかわらず、なぜ生前葬と思ったか?
今回、イベントのためにお借りした作品の中には、まるで僕の職歴を辿るように、「前の前の職場」「前の職場」のものがあり、それが一つのコーナーの中に一堂に会したからである。そればかりではない。同じコーナーには僕の出身大学からお借りした作品も並んでいる。つまり僕の学歴と職歴をコンプリートした、さながら履歴書のようなコーナーが存在するのである。
連続したコーナーには、昨年春に手がけたイベントの「おかわり企画」というべきか、「リターンズ企画」というべきか、とにかく僕が「生前葬」と名づけたほどの思い出深いイベントがプチ再現されているのである。
これを「生前葬」と呼ばずして、何と呼ぼう。
もちろん、こんなことは僕以外の人にはまったく関係のないことだが、2回も生前葬をしてもらえるのは、幸せ者の証拠である。
これで安心して本番を迎えられる。
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