懐かしい教え子からのメール
11月16日(土)
この日の夕方に、前の職場の教え子のA君から突然メールが来た。僕が最後に送り出した卒業生である。A君とは卒業以来会っていないし、メールをもらうのも初めてなので僕は吃驚した。しかも件名には「お見舞い申し上げます」とあるのでますます驚いた。A君は当然、僕が入院していることなど知っているはずがないからである。
メールの内容は、かいつまんで書くと、以下のようなものであった。
「鬼瓦先生
大変ご無沙汰しております。平成26年に、先生にご指導頂き、大学を卒業しましたAです。突然のご連絡、誠に恐れ入ります。
この度、先生がご入院されたとお聞きし、お見舞い申し上げたく、ご連絡しました。
実を申しますと、5年前に転職して県職員になり、昨年から自分が専攻した分野に関わる担当部署に異動しておりました。
仕事の中で、県内のいろいろな先生から鬼瓦先生のお話をたくさんお聞きする機会がありました。
鬼瓦先生が当地にいらした際は是非ご挨拶させて頂きたいと願っており、県内での講演会の話を知りましたが、体調不良で中止となった、というお話を聞きました。どうかお身体ご自愛くださいませ。
私もまさか仕事で再び自分が大学時代に専攻した分野に関わるとは夢にも思っておりませんでした(仕事の理解のためにも、もっともっと、先生の授業に懸命に取り組むべきだったと反省しております…)。
またお会い出来る日を楽しみにしております。先生の益々のご活躍をお祈り申し上げます」。
在学時のA君そのままの、誠実で実直な文章である。それにしても人の縁とはまことに不思議なものである。これもまた人生の伏線回収だ。
そうか、17日に県内で行うはずだった講演会に来てくれるはずが、急病のため突然中止になったと知り、わざわざお見舞いのメールをくれたのだな。その経緯を知り僕は感無量だった。
残念ながら退院はやはり間に合わなかった。しかし退院をしたあかつきには、日をあらためて講演会をすることを先方とは約束している。いずれそのときにお会いしましょうとA君には返信した。だからこの約束は必ずはたさなければならない。
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