強さは武器か
10月4日(土)
あまり政治の話はしたくないんだが。
自民党の新総裁が高市早苗に決まった。
そのニュースを知ったのは、リハビリの療法士さんからだった。若いアラサーの男性療法士さんである。
「たった今、自民党の新総裁が高市早苗さんに決まったそうですよ」
「そうですか」
「女性初の総理大臣が誕生すると、女性ばかりが優遇されるのかなあ?」
えっ?そっち?そっちの心配をしているの?
奈良の鹿の話とか外国人差別の話とかの心配じゃなく?
僕はすっかり呆れてしまったが、これから長くお世話になる療法士さんなので、ここで喧嘩はしたくない。
「大丈夫ですよ。高市さんは名誉男性ですから」
「名誉男性?…ひょっとして女性から男性へ性転換したんですか?」
そこから説明しなきゃいけないのかよ!
「いえ、そうではなく、女性であるにもかかわらず、男性社会で生きていくために男性的な思考をする女性のことです。だから女性を優遇することはないと思いますよ」(実際、選択的夫婦別姓にも反対しているし)
「そうですか。ああよかった」
読者(ダマラー)のみなさん。世間の人の認識なんてこんなものなんですよ。世の中を洗練した社会に変えていくことがいかにむずかしいかわかるでしょう?
このたびの総裁選では、やたらと「強さ」が強調されていた。
「強いリーダーシップ」
「日本列島を強く豊かに」
では弱い人はどうなるのか?これから高齢者や病人などの「弱者」はどんどん切り捨てられていくぞ。少なくとも弱者にとっては生きにくい社会になることは間違いない。
外国人排斥の次は、弱者排斥にむかう。弱者をなきものと考えられるようになる。
考えすぎだろうか。考えすぎであってほしい。
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