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念願の日の丸ごはん

食事時になると、病棟中が配膳される食事のニオイでぷぅ~んと満たされてゆく。

僕はこのニオイが堪らなく苦手である。とくに煮魚のニオイは私にとってはキツイ。以来僕は煮魚が食べられなくなった。

食欲がないのも、このニオイが原因である。こういうのを、留置場とか監獄なんかの「くさい飯」というんだろうな。

そう思うとますます食欲が起こらない。

「どうすれば食事が進むでしょうか?」

と看護師に聞かれたので、

「梅干がひとつあればごはんが進みます」

と答えた。

そして、先週末あたりから昼食と夕食に梅干が1個ずつつくことになった。誤飲を防ぐため、種はあらかじめ取ってある。

僕はその梅干を、ごはんの真ん中に乗せ、少しかじってみた。

おおぉぉぉ!すげえ酸っぱい!でもひとくちかじっただけでごはんが進む進む!

やはり梅干を希望して正解だった。

もうひとつ梅干の効果を実感した。

ごはんの真ん中に梅干を乗せるというのは、言ってみれば日の丸弁当と同じことである。

その梅干(日の丸)をかじるということは、いま議論になっている国旗毀損罪にも通じ、その背徳感がまたたまらないのである。それもあってよけいにごはんが進むのである。

ちなみにふりかけを使うことも許されたので、自宅から「ゆかり」を持ってきてもらった。

好きなお茶漬けは梅茶漬けだし、結局俺は梅干が好きなんだな。

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