育児

イヤイヤ期にもほどがある

最近は仕事があまりに忙しいうえに、精神的にもストレスのたまることばかり起こる。朝早く家を出て、夜に帰るころには、2歳半になる娘はもう眠りにつく時間。娘とのコミュニケーションがほとんどとれない。

疲れ果てて帰って来て、娘に近づこうとすると、

「あっちへ行って!」

と言われる。娘は、母親にだっこしてもらいたいらしく、私がだっこしようとすると、泣き叫んで全力で拒否するのである。

「パパのこと嫌いなの?」

「うん」

「顔も見たくないの?」

「顔も見たくない」

「いない方がいいの?」

「いない方がいい」

まあね、ここまで言われてしまうとね、仕事で凹んでいる身が、さらに凹んでしまう。

2歳半のときにこんなことを言われているくらいだから、思春期になったらどんなことを言われるのだろう?想像するだけで恐ろしくなる。

まったく、なんのために生きているのか、わからなくなってきた。

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まっくろくろすけは見えているか

9月21日(月)

某所滞在2日目。

今日も、とくに大きな問題なく、まもなく2歳半になる娘は就寝した。

この滞在中に、母親がいないことを娘が思い出して泣きはしないかと、今日も薄氷を踏む思いだった。

昨日の夕食の時、食卓についた娘が、隣にいる僕をにらみながら、無言で小さな手を僕の口の中にグイグイと押し込んできた。

「やめてよ~」

娘の顔を見ると、泣きそうになるのをこらえている表情である。(うーむ、これは数秒後に絶対に泣くだろうな)と思っていたら、案の定、まるでダムが決壊するかのごとく激しく泣き出した。

食卓を囲んでいた義理の両親や義妹親子は、僕の娘がなぜ突然泣き出したのか、意味がわからない様子だった。

「お腹が空いたのかねえ」

とか、

「眠くなったんじゃないの?」

とか推測しているのだが、僕に言わせればそうじゃない。娘は母親のことを思い出して、母親のいない寂しさでたまらなくなり泣いたのだ。だが娘は、意地でも「ママ」という言葉を口にしない。口にすると、余計に悲しくなるからだろう。

日中は、そんなことを気にしていないとばかりに、無理して楽しんでいることが僕にはわかっていた。それが夕食のときになって、母親のことを思い出し、それまで必死にこらえていたものが、一気に決壊してしまったのである。

先日、やはり妻が仕事で4日間ほど家を空けたとき、僕の実家の母が応援に来てくれたのだが、そのときも、娘が突然に激しく泣き出したことがあった。

「あれはねえ、ママがいないことを思い出したから泣いているのよ。でも、それを本人の前で言ってはダメよ。思い出して余計に悲しくなるから」

僕は母の解釈に納得し、妻が不在のときは娘に対して絶対に「ママ」のことを口にしないことにした。

今日も、2度ほど、突然泣き出す場面があったが、いずれもすぐに持ち直した。

夕食後は、「となりのトトロ」を見て機嫌がよくなり、劇中の歌や台詞を映画に合わせて大声で叫んでいた。

「まっくろくろすけ出ておいで~ 出ないと目玉をほじくるぞー!」

やはり「トトロ」は最強である。

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さながら子連れ狼である

9月20日(日)

この連休は妻が仕事のため、もうすぐ2歳半になる娘と二人で過ごさなければならない。

妻の両親や義妹親子が、この連休中に某所に滞在するというので、私と娘も便乗させてもらうことにした。

妻の両親と義妹親子は、連休の初日にすでに現地入りしているのだが、僕は連休初日に父の墓参りがあったので、2日目から合流することにする。

朝9時半、娘を車の後部座席のチャイルドに乗せて、いよいよ出発である。順調にいけば、車で3時間ほどかかる場所である。

もうすぐ2歳半になる娘と二人きりで、車で3時間、はたして無事に到着できるだろうか。

家を出ると、高速道路に入るまでの一般道が大渋滞である。

出発して40分ほどたったころ、車内がぷ~んと臭いだした。

こりゃあ、やりやがったな!

「うんちした?」

「…してない…」

「うんちしたでしょ?」

「…した…」

おいおい、まだ高速道路にも入っていないんだぞ!いきなり車内でうんちかよ!

運転中ですぐにおむつを替えることができないので、高速道路に入ってからサービスエリアに車を停めたときに替えることにしよう。

ところが高速道路に入っても、断続25㎞の渋滞である。

(こりゃあ、時間がかかるなあ)

高速道路に入って2時間ほどたち、ようやく最初のサービスエリアが近づいてきた。

「もうすぐ休憩するからね~」

後部座席を見ると、娘がスースー寝ている。

寝ちゃったのか…。無理に起こすとむずかるしなあ。

それにサービスエリアに入る車線が大渋滞である。

諦めて、次のサービスエリアに行くことにした。

1時間ほどたって、次のサービスエリアに到着。ちょうど娘も起きてくれた。

さっそく多目的トイレに入っておむつを脱がせると、

…うんちがない!

つまりシロだったわけだ。

とすると、あのときの臭いニオイは、おならだったということか…。

僕はてっきりうんちだと思い込み、娘に「自白の強要」をしてしまったわけである。

おむつを替えたあと、お昼ご飯の時間だったので、おにぎりを買って、混んでいるイートスペースで食べることにした。

娘はお腹がすいていたのか、大人分のおにぎりを二つ、ペロリと平らげてしまった。

お昼ご飯を食べ終わり、再び娘を後部座席のチャイルドシートに座らせて、目的地に向けて車を走らせる。

家を出て5時間、ようやく目的地に到着すると、妻の両親や義妹親子が迎えてくれた。

娘と二人だけの5時間の車旅は、疲れたが悪くはなかった。

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2歳の地獄

動画サイトのYouTubeで、ダースレイダーさんと町山智浩さんの対談を見ていたら、冒頭で少しばかり子育ての話題になった。

ダースレイダーさんの娘さんが11歳と5歳だと聞いた町山さんが、

「2歳の地獄を乗り越えたらもう何でも大丈夫」

と言っていた。

そういえば以前、TBSラジオ「たまむすび」でも町山さんは同じようなことを言っていたと記憶する。

うちの娘はいま2歳5か月なので、「2歳の地獄」真っ最中である。

なぜ2歳の時に、意味もなく泣いたり、眠れなくて泣いたりするのだろうか?それはこの時期に、

「脳の中の神経がつながっていくために眠れない」

から泣くのだそうだ。つまり神経がつながるたびに覚醒していくのである。

なるほど、それで娘は意味もなく突然に泣いたりするわけだ。そして、

「それが終わると急にしゃべれるようになる」

のだという。たしかにいま、娘は猛烈な勢いで言葉を覚えている。

この時期、つまり脳の中の神経がつながり、言葉を猛烈に覚えていく時期に日本語と英語を一緒に習得するのがよい、とも言っていたが、そこまではちょっと難しい。

記憶というのは、脳の中の神経がつながって以降のものが残り、それよりも前の記憶は残らないのだという。つまり人間は3歳くらいからの記憶が残り、それよりも前の記憶はないということになる。

そういえば以前、こぶぎさんが、自分の最初の記憶は「救急車のサイレンが『ウー』から『ピーポー』に変わったというニュースを見た」という記憶だと言っていた(と思う)。

で、調べてみると、救急車のサイレンが「ウー」から「ピーポー」に切り替わった年は、まさにこぶぎさんが3歳になった年だった。

あまりにもできすぎた話だが、まあそれはともかく。

なんとかこの「2歳の地獄」を乗り越えたい。

町山さんはこんなことも言っていた。

「父親は、だんだん娘のスペックを忘れるようになる」

「12歳くらいから、娘は父親を嫌悪するようになる」

12歳からも、また地獄が待っているということか。

ちなみに町山さんの娘さんは、いま21歳だそうである。

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「民衆の歌」の波紋

9月9日(水)

遅れたらシャレにならない仕事が集中していて、やらなければならないのだが、どうにもなかなか進まない。どうしたものか、困ったことである。

2歳5か月の娘がミュージカル「レ・ミゼラブル」の「民衆の歌」をすっかり覚えてしまった、ということを以前に書いたが、どうやら保育園でも大きな声で歌っているらしい。

保育士さんたちがビックリしたらしく、園内でもかなり話題になっているようだ。

「あのう…『大衆の歌』、でしたっけ?」

「いえ、『民衆の歌』です」

「保育園で歌っていたので、みんなビックリしたんですよ。それも歌詞がはっきりと聞き取れるくらいに歌ってましたし。同じクラスのほかの子どもたちは、『きらきらぼし』を歌うのが精一杯なのにねえ」

「将来はミュージカル俳優にしようかと思ってるんです」

「あ、そうですか…」

冗談だと受け止めてくれなかったらしい。

それはともかく、今日、保育園に迎えに行ったときも、担任でない保育士さんから、

「あら、『レ・ミゼラブル』歌ってましたよね、私も好きなんですよ」

と娘に向かって声をかけていた。どんだけ広まっているんだろう。

それよりも、ほかの子たちは『きらきらぼし』って。うちの娘は1歳の頃にすでに完全にマスターしていたぞ!

タモリが子どもの頃、幼稚園に入園する前に家族の者に連れられて幼稚園に見学したときに、園児たちがみんなでお遊戯している姿を見て、

「俺にはこんなマネはできない…」

といって、幼稚園に入園するのをやめた、というエピソードを、なぜか思い出した。なぜかわからないけど。

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ぼよよん行進曲、からの民衆の歌

YouTubeの「よしお兄さんとあそぼう!」というチャンネルで、4月に配信された「ぼよよん行進曲」は、「おかあさんといっしょ」の歴代のおにいさん、おねえさん17人が勢揃いするばかりか、作詞作曲の中西圭三も参加してリモートで歌っている圧巻の動画である。

娘と一緒に何度も見返しているのだが、最近、この動画のパロディーがあることに気づいた。

ひとりの人が、歴代のおにいさん、おねえさん17人に扮装し、本家の動画とまったく同じ構図で、ぼよよん行進曲を歌い上げるというものである。

どうせ茶化しているんだろうな、と思いながら見てみたら、これがとてもクオリティが高い。17名一人ひとりのモノマネが完璧で、顔やコスチューム、声までもがクリソツ、激似である。歌もそうとう上手い。これは逆に、この動画に対する愛がなければ、ここまでのクオリティーは出せない。

モノマネ芸人の人がやっているのかな、と思って調べてみると、角田修一さんという方で、本業は写真家らしい。コスプレが趣味であるとあった。あとハリネズミを専門としているらしい。どうやらそうとう変わった人のようである。

この動画を2歳5か月の娘に見せたら、本家の動画との微妙な違いに、最初はかなり戸惑っている様子だったが、そのうちに見分けがつくようになったらしく、「ホンモノ見たい」「スッキリ(そっくり)見たい」と区別するようになった。

で、この角田修一さん、もう一つ、同じようなパロディーをやっていて、それが、ミュージカル俳優たちがリモートで歌い上げた「民衆の歌」の動画である。「民衆の歌」は、ご存じの通り、ミュージカル「レ・ミゼラブル」で歌われる、革命の歌である。2012年の映画「レ・ミゼラブル」でも歌われていた。

この動画では36人の歌い手が登場するのだが、角田さんは、この36人を1人でモノマネしているのである。

本家の「民衆の歌」と見くらべてみると、こちらもまた、クオリティーが高い。どんだけ凝ってるんだ??!!

かくして、「ぼよよん行進曲」(本家)→「ぼよよん行進曲」(パロディ)→「民衆の歌」(パロディ)→「民衆の歌」(本家)にたどり着いたのだが、娘が、この「民衆の歌」(本家)にすっかりとハマってしまい、この動画を繰り返し見ることになった。

「戦う者の歌が聴こえるか

鼓動があのドラムと響き合えば

新たに熱い命がはじまる

明日が来たとき そうさ明日が

列に入れよ 我らの味方に

砦の向こうに 世界がある

戦えそれが自由への道

戦う者の歌が聴こえるか

鼓動があのドラムと響き合えば

新たに熱い 命がはじまる

明日が来たとき そうさ明日が

悔いはしないな たとえ倒れても

流す血潮が 潤す祖国を

屍超えて拓け明日のフランス

戦う者の歌が聴こえるか

鼓動があのドラムと響き合えば

新たに熱い命がはじまる

明日が来たとき そうさ明日が

列に入れよ 我らの味方に

砦の向こうに 憧れの世界

皆聞こえるか ドラムの響きが

彼ら夢見た明日が来るよ

列に入れよ 我らの味方に

砦の向こうに 憧れの世界

皆聞こえるか ドラムの響きが

彼ら夢見た明日が来るよ

Ah 明日は」

この動画を何度も繰り返し繰り返し見て、娘はすっかり歌詞を覚えてしまった。

動画に合わせて何度も何度も、この歌を大声で朗々と歌い上げるのである。

すごくないですか?2歳5か月でこの「民衆の歌」を朗々と歌い上げるんですよ!「戦う者の歌が聴こえるか」とか「たとえ倒れても 流す血潮が 潤す祖国を 屍超えて拓け 明日のフランス」とか2歳児が歌ってるんですよ!ギネスブックに載るんじゃないかな。「民衆の歌」を歌った最年少記録として。

将来はミュージカルスターになるか、革命家になるかの、どっちかですよ!

とりあえずは、ミュージカル「レ・ミゼラブル」をいつか娘と観に行かなければならない。

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すわってからだダンダン

「おかあさんといっしょ」(「おかいつ」)では、毎年8月の1週間、夏休みスペシャルといって、通常のプログラムとは異なる特集企画があって、昨年から面白く見ているのだが、とくに今年の夏休みスペシャルは画期的だった。

何が画期的だったかというと、番組の最後に体操のおにいさんとおねえさんが元気に体操をする「からだダンダン」が、座ったまま体操できるようなバージョンになっていたのである!つまり通常の「からだダンダン」とはまったく異なる振り付けだったのだ。

これはすなわち、立って体操することが難しい子どもに配慮した体操ということである。

おかいつ史上、61年目にして初めてのことではないだろうか。逆に、なんでいままで座ったバージョンの体操がなかったんだろう?

発想としては、すでに同じEテレの「テレビ体操」で、足の不自由な人のために座ったままで体操をするバージョンがすでにあるから、おそらくそれに准じて生まれたものなのだろう。

僕が気になったのは、なぜ今年になってようやくそうした発想が出てきたのかということである。

今年度は、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、番組に子どもたちが出演することが不可能になっている。異例の事態なのである。そんな中で、番組としては子どもたちが飽きないようにあの手この手の工夫を凝らし、その一つとして「すわってからだダンダン」が生み出されたのではないか、というのが一つの仮説。

もう一つ仮説を思いついた。

それは、本来であれば開催されるはずだった、今年の8月25日からの東京パラリンピックに合わせて、「すわってからだダンダン」が発想されたのではないかとの仮説。時期的には、ちょうど合うのだ。

第二の仮説に立つ場合、東京パラリンピックの延期が決まる以前から、この体操が構想されていたことになる。

いずれにしても、おかいつが現実の世界を意識して進化し続けていることには違いなく、今後もその進化に注目せずにいられない。

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口元を噛まれる

「あなたが噛んだ小指が痛い」

なんて歌を知ってる人、古いねえどうも。

2歳4か月(もう少しで5か月)になる娘が、夜になると大泣きする。

「イヤイヤ期」というのは覚悟していたが、ここまで激しいとは思わなかった。

少し前までは、僕がだっこをして寝かしつけることができていたのに、ここ最近は、僕がだっこをして寝かしつけようとすると、断固として拒否する。

「あっちへ行って!」

と、ものすごい形相でにらむのである。

まるで、父親を毛嫌いする思春期の娘のような表情である。こんなことがずっと続くのかなあ。

娘は母親のほうにだっこしてもらいたいようなのだが、朝から働きづめの妻には、寝かしつけるためのだっこが相当な負担である。

見かねて、僕が娘をだっこすると、信じられないくらいに暴れまくる。

「やめて、いたい!いたい!あっちへ行って!」

それでもだっこをし続けていると、今度は暴力を振るう。両手を使って僕の顔をバンバン殴り、かけていた眼鏡を落としたりする。

それでもじっとこらえ、だっこし続けていると、さらに泣きわめく。

そしてついに、

ガブリッ!!!

と、僕の唇の右下あたりを噛みやがった!!

イテテテテテッ!!!

だっこしている俺は娘を虐待していることになるのか?それとも俺は娘に虐待されているのか?

なんだかよくわからなくなり、とうとう僕は観念して、娘を下ろした。僕がだっこをしたのは逆効果だったようだ。

翌朝、娘が、唇の右下あたりを指さして、

「パパ、ここどうしたの?」

と聞くので、鏡を見てみると、真っ赤になっているではないか!!!それもかなり目立つ傷になっているぞ!

「あんたが昨日噛んだんだよ!!」

と言っても、まったく覚えていない様子。

こんな目立つ傷で職場に行くのはイヤだなあ、と思っていたが、考えてみれば、対面のときはマスクをしているので、口元の傷を誰に見られることもない。

こういうのを不幸中の幸いというのだろうか。よくわからない。

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社会派おにいさん

先日、初めて「おかあさんといっしょ」の雑誌みたいなのが出ているのを知って、読んでみた。内容のほとんどは、番組のなかで歌われている歌の歌詞だとか、おにいさん、おねえさん、ガラピコプーの写真とか、そんなものだったんだけど、1ページだけ、歌のおにいさん、おねえさん、体操のおにいさん、おねえさんの4人の「生の声」を紹介するコーナーがあった。

ここでおさらいをしておくと、「歌のおにいさん」は、花田ゆういちろうさんという方で、番組ではおばけを怖がる気弱なおにいさんというキャラ。

「歌のおねえさん」は、小野あつこさんという方で、まじめで明るくて食いしん坊キャラ。

「体操のおにいさん」は、福尾誠さんという方で、体を動かすことが大好きな筋肉おにいさんというキャラ。

「体操のおねえさん」は、秋元杏月さんという方で、明るくて元気なマンネ(末っ子)キャラ。

で、現役のおにいさん、おねえさん、というのは、もちろんほかの番組に出演することはなくて、特定のメディアの取材に答えるというようなこともない。

つまり、外に向かって発言する機会がまったくなく、ヴェールに包まれている存在なのである。

そんな存在なので、雑誌のなかで、たとえ200字程度のコメントでも、4人のおにいさん、おねえさんの発言が載るというのは、かなり貴重なのである。

で、その内容を見てみると、「行ってみたいところ」というのがテーマらしく、歌のおねえさんのあつこおねえさんさんは、自分が以前、中学校の教育実習に行ったときに、生徒と一緒に「夏の思い出」を歌ったことを思い出し、尾瀬に行ってみたいと語っていた。いかにもあつこおねえさんらしい、まじめでシブい答えである。

体操のおにいさんのまことおにいさんは、「宇宙に行ってみたい」と語っていて、

(キャラそのまんまだな!)

と思ったり、体操のおねえさんのあづきおねえさんは、

「あつこおねえさんのお母さんの実家があるという沖縄に一緒に行ってみたい!」

とこれまたマンネらしい答え。

う~む。これはライターが、各人のイメージをもとにコメントを創作しているのかな?とも思ったのだが、歌のおにいさんのゆういちろうおにいさんのコメントが、ほかの3人とは違っていた。

「韓国映画『パラサイト』を観て、韓国に興味を持ち、韓国に行ってみたい、韓国語を勉強してみたい、という気持ちになった。よい映画を観ると、その国の文化を知りたくなりますね」

みたいなことを語っていた。

これだけでも僕は、ゆういちろうおにいさんのイメージがガラリと変わり、これまで以上に応援したくなったのだが、そのページの一番下に、コメントが収まりきらなかったのか、ゆういちろうおにいさんの追加コメントみたいなものが載っていた。

「最近、テレビで『チェルノブイリ』というドラマを観て、被害が次第に拡大していく様子が、新型コロナウィルスに直面している僕たちにとって、とても考えさせられる内容でした」

みたいなコメント(引用は正確ではない)が書いてあって、

(おいおい、ずいぶんと社会派だなあ)

と、僕はすっかり魅了されてしまった。

なにより、読者対象が子どもである「おかあさんといっしょ」の雑誌に、まさかの「チェルノブイリ」というドラマの話が出てくるのである。

ここからは僕の想像。

コメントをまとめたのは、ライターなのだから、ライターのさじ加減ひとつで、それぞれのキャラクターに合ったコメントを(子ども向けに)創作または誇張することも可能である。

だが、ゆういちろうおにいさんのコメントだけは、番組でのキャラクターから想像されるものとはまったく異なる内容である。

ライターは、ゆういちろうおにいさんのコメントを最大限に尊重し、生かそうとしたのだろう。それで、「パラサイト」と「チェルノブイリ」という、一見場違いなコメントをあえて残したのである。

おばけを怖がる気弱なキャラという印象とはまったく異なる、社会派な発言に、ライターも魅了されたのではないだろうか。

こういうのを、ギャップ萌えというのだろうか。よくわからない。

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日付またぐまで

8月10日(月)

今日も、2歳4か月の娘を寝かしつけるまでの激闘が、2時間以上続いた。結局、日付をまたいでしまった。

保育園に行かない日が続くと、途端に生活のリズムが乱れてしまう。

保育園では、いつも決まった時間に、午睡といって昼寝をするのだが、家にいるときは、極力昼寝をしたがらない。

不思議でならないのは、家にいるときは昼寝をしたがらない娘が、保育園ではなぜ、決まった時間にお昼寝をすることができるのだろう?

まったくもって謎である。

しかし、昼寝をしないと、中途半端な時間に眠くなってしまう。これがよくない。

よくあることだが、ギリギリまで昼寝をしなかったのに、夕食を食べる直前あたり、6時頃になって寝てしまうときがある。そういうときは、そのまま寝かせておくべきなのか、それとも起きるまで待って、そのあとに夕食を与えるべきなのか、判断に困る。

今日も、ちょうど夕食の直前あたりの時間に寝てしまった。もうこうなると、「お昼寝」ではない。

こういう日はきまって、夜寝るのが遅い時間にズレ込んでしまうのである。

(今日は寝かせるのがいつも以上にたいへんだろうな…)

というのが、容易に予想できた。

で、その予想通り、今日の娘は、かなりしつこい。

「だっこして」

だっこして歩き回ること数分、

「ねんねする」

といって、だっこから降りたがるので、布団に横たえる。

で、また数分後、

「だっこして」

の繰り返し。うーむ。今日はかなり手強いぞ。

しばらくこれを続けると、ようやく眠くなったとみえて、布団に寝かしつけ、やれやれと安堵すると、しばらくして、

「だっこして!」

とまた起き上がってきた。眠ったと見せかけて、からの~、「だっこ」攻撃である。

まるで何度倒してもよみがえる怪獣のごとくである。

で、またしばらく縦だっこをするのだが、最初は腕の中でバタバタと動いていた娘の動きが、やがて静かになり、動きもなくなったので、これはもう眠ったかな?と思って、顔をのぞき込んだら、

目がカッと開いていた!

どんなホラー映画なんだ??!!

日付が変わって少し経ってから、ようやく眠りについた。

今日の怪獣との激闘は、いつも以上に熾烈だった。

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